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マンガ摘記『ヘテロゲニア リンギスティコ』--毛色の違うコミュニケーション--

 

なんだよググったらサジェストに打ち切りとか書いてあったぞ!

打ち切ってねえじゃん!

おどかすなよ!


あ、免責置いとかなきゃ。はい

© 瀬野 反人 / KADOKAWA


初めて気になってから、実際に買うまでたぶん5年とか経過したような気がする。

読んでみたら、1巻読んだら2巻が欲しくなる感じの後を引く面白さだった。

それに、異種族との言語コミュニケーションがここまで漫画で映えるというのは予想外だったのでブログを書いてみたくなった。


ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~(1)



主人公はハカバという青年。1巻表紙の男のほう。

それを補佐する、ススキという人間と異種族のハーフの子。1巻表紙の女の子のほう。


ハカバが師事する先生は、現地の言語とコミュニケーションの専門家。

その先生が、現地からの帰りの気球を降りようとした際に腰を痛めてしまった。

はいそれでは先生の代わりに実地で勉強してきてねハカバ君。


そんな冒頭から始まる本作。


この作品の最初の特色は、初めの数話くらいまでしか主人公は主役として関与しないというところ。

最初はワーウルフという種族と出会って、そこで初めての異種間コミュケーションをするんだけど、その導入から作品の基本モードに移行する自然な感じがとてもうまい。

本筋では常にハカバがコミュニケーションを取り続けるのではなく(まあコミュニケーション取ってるんだけど)、異種族がどんな生活や言語を使っているのかとか、背景の思想にはどんなものがあるのかといった考察をしていく。


例えばだけど、こんなシーンがあった。異種族同士が、共通する言語を探ってるところ。

2巻の試し読みで読めるはずだから、1巻を読んで面白かったら見てみてね。



こんな感じで、主人公ではあるんだけど常に会話に参加したりするわけではなく、状況次第で観察する場面も結構出てくる。


この部分が漫画で表現されるというのが、とても有効だなぁと感じた。


アニメだと字幕を追えば言語は理解できるが、やっぱり映像への注意が薄まってしまう。

とはいえラノベ形式だと、何をしているのかが即座に具体的な創造には繋がらないし、地の文がだるくなってしまう。


漫画だと読む速度は読者自身に委ねられるし、セリフ・効果音・絵の相関も頭に入りやすい。


リストに入れてから実際に購入するまでは長かったけど、買ってよかったと思う。

今は6巻まで出てるかな、5巻までは読んだ。


僕は新巻を買ったらこれまでを読み返すタイプだからっていうのもあるんだけど、よくあるライトな英雄譚シリーズの話じゃないからさ。

脳が食べなれてないと言うべきなのか、何回か繰り返し読んでも、最初の面白さが薄まらないんだよね。


異種間コミュニケーションを描く本作だけど、言語っていうのはボディランゲージとか挨拶の方法とかも入ってくる。

だから慣れない中で手を尽くしている感じとか、一緒に過ごしていて少しずつわかってくる感じとかも見ていて楽しい。

ワーウルフとの親愛を表明する挨拶が互いの顔を舐めることだったり、集団で共同生活をするのは普通だけど、それが男女になるとつがい認定されたり。

そのつがいも一時的というか多妻多夫というかな雰囲気もあったり。


でも、なんだかんだ根底ではつながってる感覚もあるんだなぁというシーンもある。

そして、やっぱり全然違う感覚がつながってるように錯覚していただけ、なんていうこともある。


まあ、総じてひねくれたオタク向けの漫画だよね。


主人公もそうだけど、読んでるとハカバと同じタイミングで、読者側も理解できないと感じるシーンがある。

↑べつにいいのよ、それは設計された「理解できない」だから。

先を読んでると主人公と一緒に理解していくことになるし、1巻分を読み切った後で読み返すと「理解できなかったあのシーン、50%くらいわかるようになったかも」っていうやつだから。


・自分と主人公の「わからない」

・読み進めて「わかってきたかも」

・読み返して「わからないけどわかる。わかるわからない」

一粒で三度おいしい。


あと何も調査だけをするわけじゃなくて、異種族と行動を共にするからいろんな旅があって、目的とかゴールがポツポツ置かれてるのは読み飽きないポイントだね。


よくわからん言葉の中、通じる言葉だけでコミュニケーションを取りながらする旅。

しかも一人旅じゃないという。

見た目は違うし、通じる言葉も少しだけ。できることもそれぞれ違う。

一緒に旅をするとか、一見すると単純なものしか理解できないようで、キャラごとの内側や時間の経過に思いを馳せたり、目の前で起こっているのに理解できないことの数々に圧倒されたりもするし、食べるものも種族間で若干違ってたりもする。


作者はコミュニケーションとか言語に対する感度が相当高いんだろうね。


アニメになったら微妙かもしれない。でも漫画ではいろんなものがバランスよく配分されて、「わからない」ということが「わかる」ように設計されている。


すごく気配りの上手い漫画だよ。


あんまり類似する作品に覚えのない漫画だし、

下に再度Amazonリンク置いておくから、興味があったら読んでみてね。



はい、Amazonリンク

ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~(1)



こっちは違うやつのリンク。

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コメント

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